点検、清掃していますか?重大事故にならない為に―

 


【セーバー通信 2021年6月Vol.20】
〜持続可能な快適環境をめざす設備事業のプロフェッショナルとなる〜


いつもセーバー技研をご愛顧頂き誠にありがとうございます。

先日、神奈川県茅ケ崎市のスポーツクラブでプールの天井から暖房用のダクトが落下し、スイミングスクールのコーチ1人がけがをするというニュースが報道されました。

当時、プールでは幼稚園児およそ30人がスイミングスクールの体験レッスンに参加していて、警察によりますと、コーチの女性が落ちてきたダクトにあたり軽いけがをしたとのことです。
TBSニュースより

今回はダクトの維持管理について改めて考えてみたいと思います。

排気ダクトの点検・清掃していますか?

天蓋やグリス除去装置など外観から確認できる部分は日常的に、
排気ダクト内部など外観から確認が難しい部分は概ね 1 年ごとに点検することが望ましいと言われています。

空調ダクトを放っておくと・・・

①給排気の能力が低下して工場内の環境が悪化する。
②給排気効率が低下するので、ファンに負荷が掛かり故障する。
③ファンが能力以上に動き電気代が高くなる。
④ファンに付着したほこりで動きが異常になり、故障する。
⑤ダクト内のほこりに、ダニや害虫が発生する。

このような弊害が起こる可能性があります。

どのように点検すればよい?

天 蓋
目視により確認する。

・内面にワックス状の油塵(油の混じったほこり)等の付着がないか。
・変形、損傷、腐食等がないか。
・樋に油脂分等の溜まりがないか。
・オイル抜きのプラグから油漏れがないか。

排気ダクト(天蓋部分から目視できる範囲)
グリス除去装置のフィルター部分を取り外し、目視により確認する。

・内面に油塵等の付着がないか。
・変形、損傷、腐食等がないか。

排気ダクト(上記以外の範囲)
点検口から、目視により確認する。

・内面に油塵等の付着がないか。
・変形、損傷、腐食等がないか。

排気ファン・たわみ継手
点検口から、目視により確認後、排気ファンを作動させ運転状況を確認する。

・羽根車、ケーシングに油塵等の付着がないか。
・変形、損傷、腐食等がないか。
・Vベルトの摩耗、亀裂、緩みがないか。
・プーリーの摩耗、損傷がないか。
・運転音に異常がないか。
・異常振動がないか。

グリス除去装置

フィルター部分
フィルター部分を取り外し、目視により確認する。
・油塵の付着により目詰まりしていないか。
・変形、損傷、腐食等がないか。
※上記確認後、正しい位置に取り付けられていることを確認

フィルターケース( Vバ ン ク ) 部分
フィルター部分及びグリス回収容器を取り外し、目視により確認する。
・内面にワックス状の油塵等の付着がないか。
・グリス回収容器の油量に余裕があり、油漏れがないか。
・油送パイプに詰まりがないか。
・変形、損傷、腐食等がないか。

点検、清掃、注意喚起を怠らないことがダクト事故を防ぐ

脂分が多い飲食店において、排煙ダクトにたまった脂分に火のついた油分が吸い込まれることで引火し、ダクトや天井が延焼するといった火事は少なくありません。

ダクトは普段は目に入ることもあまりありません、しかしだからこそ点検、清掃を怠らず、正しい知識を持つことが万が一の事故を防ぐことにつながります。

ダクト自体はマンションやビルなどにも当たり前のように存在します。常日頃から点検、清掃、注意喚起を忘れずに行うようにしましょう。


当社でも、ダクトファンの交換等承っております。
是非お気軽にお問合せください。


タイムリーな情報をお届けするSNSはこちら